『人生がうまくいく!「動じない心」の作り方』を読んで

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みなさん、こんにちは。ふみかんです。

読書感想文シリーズ第六弾。

今回は「人生がうまくいく!「動じない心」の作り方(著書:植西 聰)」についてです。

たまたま友人の家で見かけたこちらの本、以前記事にした「反応しない練習」と通ずるところがあり面白いです。

「反応しない練習」を読んで
反応しない練習(著書:草薙 龍瞬)のあらすじとその中から特に響いた考え方を紹介しています。宗教っぽさはあまり無く、具体的で新しい気付きを与えてくれる本です。自分の日常を、少しだけ気楽に生きられるようになるかもしれません。まだ読んでいない方、ぜひ覗いてみてください!

反応しない練習も、もう一度読みたくなってきました。

 

本のあらすじ

この本の前書きが、とてもまとまっているので引用いたします。

人は「心」を持っています。

当たり前のことを言うようですが、この心は生きています。

生きているから、ときには動揺したり、落ち込んだり、喜んだり、舞い上がったり、緊張したり、悲しんだり、恐怖でおののいたり、怒ったりと、様々な反応を示します。

言ってみれば、まるで赤ん坊です。

ただし、赤ん坊であれば、そばにつきそっている親が面倒を見てくれます。

しかし大人になったら、そうはいきません。

まるで赤ん坊のような「おのれ自身の心」は、何かあった時には、自分で面倒を見てあげなければなりません。

 

世の中に出ると、苦しいことがたくさんあります。

泣き叫びたくなるときもあります。

恥ずかしい経験もするでしょう。

そんなときに、いかにして、何事にも動じない心で困難を乗り越え、たくましく生きていくか。

また、明るく、元気に、前向きに、夢や願望の実現のために突き進んでいくか。

その方法をちゃんと心得ていて、問題が起こったときには、誰かに甘えるのではなく、ちゃんと自分で解決できるのが、いわば大人の生き方なのだと思います。

 

本書では、仏教の教えを多く取り入れ、動じない心で安らぎのある生活を実現し、夢や願望をかなえる方法をアドバイスしていきます。

この本は、ストーリー形式や一連の読み物というものではなく、全10章にわたり「動じない心」で日々を過ごすためのアドバイスが記載されています。

それはネガティブに感じそうな物事の捉え方だったり、逆にこのように考えればより過ごしやすくなるというポジティブなものだったり、自分自身を見つめるような内容だったり、周りの人や物に対しての内容だったり、はたまた心の動きだけでなく実際の行動についてのアドバイスだったりと、様々です。

印象に残った教え と ふみかんの考え

この本の内容は、以下の10章から成り立っています。

  • 第1章 「周りから言われること」を気にしすぎない
  • 第2章 「不安は妄想にすぎない」ことを知る
  • 第3章 どんな状況でも「平常心」を保つコツ
  • 第4章 不満を言うよりも、今に満足して生きる
  • 第5章 「自分を守ってくれるもの」を大切にする
  • 第6章 あわただしい日々の中に安らぎを見つけ出す
  • 第7章 日々の習慣から「動じない心」を作る
  • 第8章 「あがり症」を克服して自信を持つ
  • 第9章 人間関係で動じないための心得
  • 第10章 たくさんの人と支えあい、愛情を持って生きる

様々な教えの中で、私が特に印象的だったものを以下にいくつか抜粋して、私の考えと合わせて書いていきます。

よき師匠、よき友人を持つ(第5章より)

仏教の修業は生易しいものではなく大変苦しいものですが、その中で自分を励ましたりアドバイスをくれたりして支えてくれるのが「よき師匠」「よき友人」です。

仏教でなくても、現代社会で言えば、学校や職場などで「よき師匠」を持っていると、動じない心で夢や願望を実現することができる。「よき友人」が身近にいれば、困難にぶつかっても踏みとどまって前へ進んでいくことができる。

逆にブッダは「人柄が悪く、悪い勧誘をするような師匠や友人であるならば、そのような人からは早く離れてしまいなさい」とも教えています。

以下、ふみかんの考え

どこに行ってもどんな場面でも、生きている限り人間関係はつきまとってきます。

これに悩まされることも多い一方、これのおかげで日々が充実したりダメな時に心の支えになったりします。

以前記事にした「嫌われる勇気」では「全ての悩みは対人関係」とさえ言っています。

「嫌われる勇気」を読んで
嫌われる勇気(著書:岸見一郎、古賀史健)のあらすじとその中から特に響いた考え方を紹介しています。誰もが知っているこの有名な書籍ですが、まだ読んでいない方、ぜひ覗いてみてください!

特に現代ではインターネットを通してたくさんの人と繋がれますし、交通手段も発達して連絡を取れる・すぐに会える友達が多くなってきたと思います。

良い人間関係は生活を豊かにし、悪い人間関係は日々を辛いものにするということを私も実感してきました。

ここで、大事だと思うのが「人間関係は選べる」ということです。

昔は就職したらそこに長く勤めるのが常識でしたが、今となっては転職も当たり前の時代。ブラック企業や自分に合わないと思った企業からはすぐに離れてしまうのが吉でしょう。

人間関係だって同じです。

一生付き合わなきゃいけない人なんていません。

たとえばそれがご両親や子供であったら縁を切るというのはそう簡単にはいかないかもしれませんが、距離を置くということは可能だと思います。

友人や恋人だって、離れたらいけないなんて決まりは一切ありません。

過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる。というような素敵な言葉があったと思いますが、本当にその通りだと思います。

(※調べたらエリック・バーンという精神科医の方のお言葉だったそうです)

一緒にいて自分が幸せになれるような人、ここでいう「よき師匠」と「よき友人」と付き合っていきたいものですね。

世の中は「思い通りにならないもの」と考える(第6章より)

せっかちな性格の人ほど、物事が思い通りにならないと心がイライラしてきます。

イライラが爆発して、実際に怒り出してしまう人もいるでしょう。

平安時代の天台宗の仏僧である源信は「人の世にあるとき、求めるところ意の如くならず」という言葉を残しています。

「世の中は、とかく思うようにならないものだ」という意味です。

源信は、「だから思い通りにしようと思ってはいけない。そう思うからイライラが溜まる。最初から、思い通りにはならないものだと、あきらめておけばいいと言っているのです。

以下、ふみかんの考え

心に余裕がない人ほど、思い通りにならないことにイラつくのかなと思います。

心に余裕があれば人の失敗にも寛容になれたりするでしょうし、行動にも余裕が出てきて電車が多少遅れたって相当ひどい事態にはならないでしょう。

それこそ、無理やり通勤している時ではなく自由に旅している時なんかは、多少のハプニングこそが楽しく思えるものです。

また余裕がある人は先々のことも考えて「こんなことがあるかもな」と予想ができるため、多少のことでは焦ってイラつかないのかなとも思います。

それから、自分がどうにもできないことに期待しすぎていることが原因とも言えるでしょう。

自分の問題と自分の外の問題、これらをきちんと区別できていたら、外のことは自分にはどうにもできないと認識できて、イラつくこともなくなるのではないかと思います。

仏教の教えではなくとも、これは色々なところで言われていることかと思います。

友人関係でも恋人同士でも、相手に期待しすぎているから喧嘩になってしまうと。相手にこうしてほしい、こうであってほしいという期待があるからこそ、それが叶わなかったときに幻滅し、悲しくなるか怒りをぶつけてしまうのでしょう。

ちなみに、これの人について書かれているバージョンが第9章に『他人を「自分の思い通りにしよう」と思わない』として、別で項目建てされていました。

この考え方は「嫌われる勇気」でいう課題の分離に近いのかなと思います。

課題の分離は前の記事で触れられなかったのですが、ものすごくシンプルに言うと「自分の課題と他人の課題を意識的に分離し、他人の課題には介入しないこと」というような内容です。

じっくりと考えさせられる内容なので、これ単体で取り上げてまた記事を書いてみようか考え中です^^

一人になる時間を大切にする(第9章より)

ある精神科医が言うには、「人づきあいがいい人ほど、キレやすい」そうです。

気心の知れた人と食事をしたり遊びに行ったりするのは楽しいし、自分と違った考え方や趣味を持つ人と話すのはいい刺激になり、仲間と力を合わせて大きな仕事を成し遂げることは大きな喜びにもなります。

しかし、人づきあいには煩わしいものや腹が立つようなものもあり、マイナスに働くと「精神的に疲れる」のも事実です。

そのようなことでたまったストレスを「一人になる時間」は解消してくれます。そのため、一人になる時間を大切にする必要があります。

よき人間関係を保つためには、一人になる時間を多く取ることが必要なのです。

以下、ふみかんの考え

一人の時間が大切だというのは私も実感としてあります。

仕事での達成感、友達と遊んで楽しかった感情、それらを感じた後に、家に帰って一人で過ごす時間。日記をつけて今日を振り返ったり。明日はどんな風に過ごそうか計画したり。これから先こんなことがしたいなと少し考えを巡らせたり。

どちらの時間も大切にしてこそ、バランスが取れた過ごしやすい人生になるのだと思います。

もしかしたら家には家族がいて、気が休まらないという方もいらっしゃるかもしれません。

ですが一人での時間は、何も家にこもっている必要はありません。一人で買い物にでかけてみたり、図書館にいったり、もっと大胆に一人旅に行ってみたり。

ストレスの多い現代では、瞑想とかマインドフルネスとかもよく推奨されていますよね。

この本でも第6章に「乱れた心を瞑想で整える」という項目があります。

こうやって自分のいまの状態や感覚に集中してみることは、メンタルに良いとされていますし、瞑想はとっつきづらいという場合は何か体を動かしたり手を動かしてみると良いと思います。

第7章には「字をていねいに書くと、気持ちが落ち着いてくる」とありますが、私も一時期筆ペンにハマった時期があり、とても集中できるのでお勧めです^^

自分の中で色々考えるのも大切ですが、ごちゃごちゃ考えるのをいったん忘れて体を動かし何かに集中することはとてもストレス発散になるでしょう。

心が疲れていると、被害者意識を持ちやすい(第10章より)

仏教に「亀毛兎角きもうとかく」という言葉があります。「甲羅に毛の生えた亀、頭に角が生えた兎」という意味です。

実際にはそんなカメやウサギはいないのですが、心が疲れて乱れている状態ではそんな妄想にとらわれてしまうというのです。

これは、事実としては全くないのに「職場の同僚に悪口を言われている。仕事の邪魔をされている」というような思い込みをするのと同じことだといいます。

仏教は、このような被害者意識にとらわれる最大の原因は「欲」だと教えています。

それは、「人から認められたい。好かれたい」という強い欲です。

欲が強くなりすぎると「わたしは誰からも認められていないのではないか」「わたしに好感を持ってくれている人など、誰一人いないのではないか」という不安が増し、

「わたしは意地悪をされている」「わたしは迷惑がられている」といった意識にとらわれてしまうのだそうです。

「周りに認められなくても、好かれなくても、自分らしく幸せに生きていければいいじゃないか」と、欲を捨てて発想の転換をすれば、被害者意識に心が揺さぶられることはなくなるでしょう。

以下、ふみかんの考え

「コップに水が半分入っていた時に、半分しかないと考えるか、半分もあると考えるか」というような有名な考え方があると思います。

(※調べたらドラッガーが説いた経営理論だそうです)

これと似たように、人に何かを言われた時やされた時、同じ場面でも人によって受け取り方が違うことはよくあると思います。

例えば「○○しといたよ~」と誰かが親切に言ってくれた場合に「ありがとう、助かる!」と素直に受け取れる人と「わー、やらせちゃってごめん!」と申し訳なくなる人、「私がやるのを忘れてると思ってたの?後でやろうとしてたのに、勝手なことして嫌味?」と反発的になってしまう人など、様々だと思います。

これが、疲れて心が乱れているときほど悪い受け取り方をしてしまって、被害妄想をしてしまうということだと思います。

ここでは心の乱れと言っていますが、もう少し大きな話で言うと、「嫌われる勇気」でいうライフスタイルとも言えるのかなと思います。

すごく単純に言うと、ライフスタイルとは「自分が世界をどう見るかという価値観」のようなものです。

また、個人的に最近はメンタル不調や心理学のことなども調べており、そこで出てくる「スキーマ」という概念も似たようなものかなと感じました。

心理学の専門家ではないのでザックリとしか理解していないのですが「生きていくうちに形成された、外界の情報を理解するための枠組み」というような感じで説明されています。

話がそれてすみません…。

そして、自分が完璧だと思われたいとか、人よりできると思われたいとか、そういった「欲」がある人ほど、心が乱れ、受け取り方が被害者的になってしまうのだと思います。

そういった欲を捨てて、「自分らしく生きていけたら良い」と思うことには賛成です。

とはいえ、自分らしく生きたとて、自分を認めてほしいという欲求がゼロになることは無いと思いますし、それがダメなものだとも私は思いませんけどね。

(未だに人に褒められたい自分の正当化です…苦笑)

そして、さきほど出てきた「よき師匠」「よき友人」に恵まれていれば、自然と認めてもらえる気がしますけども。

そんな人たちに囲まれていながら、それでも被害者意識を持ってしまう場合は、心が相当疲れていますね、危険信号点滅中…!!

周りの信頼できる人たちに頼ることをお勧めします。

また、「よき師匠」「よき友人」とはかけ離れた人間関係によって心が疲れ乱れている場合には、やはりそこから離れることをお勧めします。

 

最後に

この本では、各章に8項目ずつアドバイスが記載されており、とてもじゃないけど書ききれませんでした!笑

全て見開き1ページで読み終わるような短い文章の集まりで、とても読みやすいです。なので忙しい日々を過ごしている人こそ、この本と相性が良いのではないかなと思います。

内容としては、自分自身がより楽しく生きられるように、日々が過ごしやすくなるようにといった方法には興味があり、似たような類の本を読んだり動画を見たりすることも多かったため、本全体を通して目から鱗というような内容はありませんでした。

ただ、今まで読んできた本や聞いてきた内容と通ずるところが非常に多く、そういった面では読んでいてとても楽しかったです。(今までの記事の内容をたくさん書いてしまい、すみませんでした…。)

一方で、全部が全部正しいから自分もそうしなきゃ、と思う必要はないと思っています。

たとえば、本書には「足るを知る」というような考え方が書いてありますが、だからと言って貪欲にガツガツ働いて稼いでやりたいことを実現させたり欲しいものを手に入れたりすることが悪いことだとは思いません。

色々な本を読み、この本はこういうスタンスの主張なのだなとある種冷静に読み進めながら、納得できるところを自分の中に取り入れていければいいのではないかと思います。

自分と少し違う考えがあったとしても、それを否定せずそういう考え方もあるのだと素直に受け取り、もし可能であれば周りの人と議論してみることも良さそうですね。

それから、「反応しない練習」「嫌われる勇気」について少し触れてきましたが、夢や願望をかなえる方法という意味では「夢をかなえるゾウ」の考え方も関連しているなと思いました。

以前にこの感想も記事にしているので、よろしければご覧ください。

「夢をかなえるゾウ」を読んで
夢をかなえるゾウ(著書:水野 敬也)のあらすじとその中から特に響いた考え方を紹介しています。僕(主人公)とガネーシャのやりとりが愉快で非常に読みやすいながらも、大切なことを教えてくれる本です。まだ読んでいない方、ぜひ覗いてみてください!

たとえば第7章では「やりたい」と思っていることを、すぐに実行してみるという項目がありますが、これはガネーシャの教えのうち、やらずに後悔していることを今日から始めるに通ずると思います。

この記事を読んで、この本も他の本も気になったという方は、ぜひ読んでみてくださいね!

そして、紹介した本をきっかけにあなたの日々が少しでも楽しく過ごしやすい毎日になると良いなと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました(*´▽`*)

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