みなさん、こんにちは。ふみかんです。
読書感想文シリーズ第四弾。
今回は「反応しない練習(著書:草薙 龍瞬)」についてです。
中田敦彦のYouTube大学やマコなり社長の動画でなんとなく知ったこの本を、自分で読んでみることにしました!
本のあらすじ
全ての悩みはたったひとつのことから始まっています。
それは心の反応です。日常は心の反応で作られていると言っても過言ではありません。
悩みの解決方法は、無駄な反応をしないことです。
「反応しない」というのは無理して我慢することや感情を無視することではなく、悩みを増やしてしまう無駄な反応をそもそも無くしてしまうということです。
この本ではその方法を、ブッダの考え方に沿って学んでいきます。
ブッダの考えは、何かを信じれば救われるという宗教的思想ではなく、こう考えれば悩み・苦しみを抜け出せるというシンプルな思考法です。
まず悩みがあるという現実を見据えて、次に原因を理解し、解決への方法を実践しようという、明快な処方箋が記されています。
印象に残った考え方
この本では自分の心を理解するための3ステップ、悩みの3分類、7つの欲求、4つの心がけ(慈悲喜捨)、5つの妨げ等、具体的な手順や分類が多く出てきます。
それらをしっかり理解していただくためには実際に本を読むか要約サイト・動画を見ていただければと思います。
ここでは、私が新しく気づきを得た、自分の考え方に影響を与えてくれた内容を記載していきます。
記憶への反応
嫌な過去を引きずってしまうことはありませんか。
私は過去、辛いことを何日も引きずって日常がままならなかったことがあります。
現在だって、苦手な人がいて、その人と連絡を取らなければいけないたびに憂鬱になることがあります。
しかしこれらは全て「記憶への反応」と言えます。
たとえば今目の前で嫌なことをされたらその不快な反応の原因は相手ですが、過去の嫌な出来事を思い出してその人に苦手意識を持ったり再び気持ちを沈ませたりしてしまう場合、その原因は相手ではなく自分の記憶なのです。
過ぎ去ったことに対して自分が記憶に反応し続けている限り、相手がどうであれ恨みがやむことはありません。
過ぎたことに執着して無駄に新しい怒りを生むことはありません。それでもどうしても記憶が蘇り反応してしまったら、その自分を観察してください。
そして「これはただの記憶。反応している自分がいる。相手は関係ない。」と冷静に分析し感情を鎮めるようにしましょう。
以前Twitterで「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。」という言葉?漫画?を見たことありますが、これはまさにその通りで私自身納得できました。
その人が実際にパフェを食べているかどうかは問題でなくて、実際は何をしているかを考える必要もありません。
ただ自分が嫌な思いをしている原因というのはあくまで自分の記憶であり、今現在の相手は全く無関係ということ。今自分が嫌な思いをしているのは自分自身でそうしているだけなのだと自覚できることで、無駄な苦しみを少しでも減らせるような気がしませんか。
結晶化した反応
反応が結晶化する。これも面白い考え方だと思いました。
最初は分かりづらかったのですが具体例を聞くと腑に落ちます。
例えば職場で嫌なことがあり、怒りの感情が生まれたとします。ですがそれは一時の感情として発散しきれず、結晶となって胸の内に残る。すると帰宅時に家族から言われたちょっとした一言で怒りの結晶が刺激され、反応してしまうのです。
怒りを抱えていない状態であったら気にしない一言でも、胸の内に抱えている感情があればその結晶が反応してしまうのです。
たとえば日常的に「怒りっぽい人」というのはこの結晶化した怒りを持ち続けている人のことを言うのでしょう。それは日々の小さな出来事ではなく幼いころから抱えている怒りが大人になっても関係している場合があります。
また子供の頃にいじめにあった経験がある人はその時の不安や恐怖の感情が結晶化し、大人になっても人前に出るのが怖い、緊張して喋れなくなるということもあるでしょう。
結晶した反応を持ち続けているというのは、新しい刺激に触れてすぐ反応してしまう地雷を持っていると言えます。
対処法としては、その結晶の存在に気付き、理解することです。
自分の中に昔の怒りがまだ残っているな、と自覚するのです。
そうすることで徐々に過去の影響を受けなくなるといいます。
怒りっぽい人、悲観的な人など、人それぞれの特徴は生まれ持った仕方がないものだと思っていましたが、反応の結晶化という新しい概念を知ることができました。
自分でコントロールできないネガティブな感情や治したい性格があるときは、自分の心を見つめなおして結晶の原因を理解するのが正しい一歩かもしれません。
反応と妄想
ここまで、外部への「反応」について記載してきました。
ですが反応と並んで重要なワードに「妄想」があります。
妄想とは現実に存在していないバーチャルなものです。
例えば勉強や仕事での優劣、プライド、見得、といった競争社会は妄想です。
そういった妄想に飲み込まれないように、妄想と現実をしっかり区別する必要があります。
現実というのはバーチャルでない、実在しているものです。
いま目に入っている景色、光が現実です。目に見える景色に競争社会という妄想はどこにも存在しません。
人間はすぐ外部からの刺激に反応してしまいます。外の社会や人間が気になって仕様がないなら目を閉じてください。
また人間はすぐにありもしない妄想に飲み込まれてしまいます。勝ち負けや優越、劣等という判断が苦しいなら目を開いてください。
目を閉じるのは反応しないため、目を開くのは妄想から目を覚ますためだと著者は言います。
目を開いたら反応してしまう、目を閉じると妄想してしまうとは人間はなんて弱いのだ、生きるのはなんて難しいのだと思ってしまいました。笑
ですが自分の心をしっかりと観察することができれば目を開く・閉じるでしっかりとコントロールできるようになるのでしょう。心を落ち着かせて納得のいく人生を送れるようにしたいものです。
最後に
今まで「むかつく」「辛い」「怖い」など幾度となく感情を抱いてきましたが「今、怒りという感情を抱いているな」と自覚したことはありませんでした。
簡単なことですが知っているか知らないかで大きな差が出ます。
私はこの本を読んでから自分の反応に意識を向けるようにしました。すると朝から晩まで色々な人・状況に反応しまくっていることを自覚し、「いや私反応しすぎでしょw」とむしろ面白くなってしまいました。笑
反応しているという現状を理解して、こんなに反応する必要は無いんだぞと思うことで少し気が楽になった気がします。
本を読んで感じることは人それぞれだと思いますが、この本を読んで少しでも生きるのが楽になる人が増えれば良いなと思っています。
本の内容からそれますが、今までの読書感想文シリーズで書いてきたものは全て対話形式で書かれていたものでした(‘ω’)
営業の魔法(紙谷さんと小笠原さん)、嫌われる勇気(哲人と青年)、夢をかなえるゾウ(ガネーシャと僕)。
今まで紙の本ではなぜか対話形式のものを好まなかったのですが、朗読だと対話形式を好むみたいです。笑
今後はどういう本を読んでいこうかわくわくしています。
そういえば反応しない練習の冒頭に書かれている「悩みの原因、そして解決方法はシンプルである」という考え方は、嫌われる勇気の冒頭「世界はシンプルで人はいつでも変われる」というのとなんとなくリンクしてるように感じました。
でも嫌われる勇気が「すべての悩みは対人関係」というのに対して反応しない練習では「人間関係の悩み(やその他の悩みも全て)は反応にある」という主張で、少し面白かったです。
いろんな本を読んで色々な考え方を知ったり重なる部分に気付いたり、物事を多角的に見れるようになるのが読書の良いところだと実感してきました。
この記事を読んでもし気になった方はぜひ読んでみてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました(*´▽`*)
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